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3. 3次元地質・地盤モデルとは

3.5 成果品の構成

Point.5 3次元地質・地盤モデルデータの標準的な構成を知る

BIM/CIMに利活用される3次元地質・地盤モデルデータの構成は、形状情報、管理情報、属性情報が互いに参照できるような状態が標準とされています。

Fig030501.png

図3.5-1 3次元地質・地盤モデルデータの基本構成イメージ(引用:5)

表3.5-1 3次元地質・地盤モデルのデータ構成(引用:6)

tb030501.png

■地質・地盤モデルのデータ構成
3次元地質・地盤モデルのデータは、形状情報、管理情報、属性情報の3つより構成されます(図3.5-1,表3.5-1)。形状情報は、3次元空間における地盤情報の形状を再現できる3次元座標値を持ちます。管理情報は、形状情報と属性情報の双方を管理するために使用します。
 属性情報には、個々の形状情報の属性を保存します。例えば、「地層・岩体区分」、「岩級区分」、「土質区分」、「岩盤強度」や「弾性波速度」などの物性値が該当します。
 以上の属性情報は形状データに直接付与させるか外部属性として、CSV、EXCEL、XML等のファイル形式でまとめ、対応する3次元モデルのフォルダに格納します。

■BIM/CIM業務における属性情報の役割
建設プロセスの各段階において3次元地質・地盤モデルを継承するためには、属性情報は不可欠です。3次元地質・地盤モデルの信頼性は、入力データの品質や情報量に依存するため、属性情報を利用して、作成された3次元地質・地盤モデルの根拠や判断基準を示していく必要があります。
 属性情報は、次のような点に注意して十分な記録を残す必要があります。


 ◆継承するデータには、入力データやデータ分類等の思想、空間補間手法の種類・補間パラメータなど、

  モデルの再構築に必要な情報を保持する
 ◆モデルの限界や適用範囲等を示す
 ◆モデル作成者あるいは監督者を明記し、責任の所在を明らかにする
 ◆モデル+属性表現で伝えられない情報提示優先度の低いものは、文書や報告書に記す

■外部参照する属性情報の取り扱い
設計や施工段階において、受注者が電子成果品等である図面、報告書、工事書類などを、外部参照属性情報(リンク)として付与する場合は、各々の成果品格納フォルダとは別にBIM/CIMモデルの属性情報として、参照できるデータフォルダに格納します。

■成果品のフォルダ構成
BIM/CIMの成果品を電子納品として納品する場合、成果品のフォルダはi-Constructionデータフォルダ内に納めることが定められています(図3.5-2)。3次元地質・地盤モデルとしては、このうち「地質・土質モデル」が対象になりますが、モデル構築時に地形モデルを編集した場合は、「地形モデル」、「広域地形モデル」も対象になります。
 GEOLOGICALフォルダ直下には3次元地質・地盤モデルのオリジナルファイルを格納します。さらに、同じ階層にサブフォルダを作成し、モデルに関連する情報を格納し、モデルの属性情報からリンクできるようにします。

Fig030502.png

図3.5-2 土木設計業務等の電子成果品のフォルダ構成における

BIM/CIMフォルダの位置関係(引用:6)

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