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3. 3次元地質・地盤モデルとは
3.4 モデル構築上の留意点
Point.4 3次元地質・地盤モデルは不確実性に留意し合理的に構築する
3次元地質・地盤モデルは従来の地質図同様に合理的に構築されていなければならない。さらに、地質は不確実性を持つため、3次元地質・地盤モデルの品質確保に留意しなければならない。
図3.4-1 岩盤分類判定のイメージ(引用:1)
■3次元地盤モデルは合理的に構築する
本来、不均質で不確定要素を持つ地盤情報のモデルは、利用目的や必要とする精度を十分考慮した上で情報を吟味し、適切な手法で構築する必要があります。例えば、建築物基礎の地盤モデルである岩盤分類モデルを構築するためには、地形地質要素の序列や組み合わせで岩盤分類が合理的に説明されている必要があります(図3.4-1)。3次元地盤モデルの作成手順においても、科学的かつ合理的にモデルが構築できていることが望ましいと考えられます。
■地質調査データの品質を確保する
地質・地盤モデルの信頼性を確保・向上するためには、モデルの入力データとなる地質調査データの品質について担保しなければなりません。そのためには、以下についてチェックする必要があります。
①ボーリング等の地質調査データが、統一された区分基準等により客観的に整理されているか
②個人差(知識・経験等による差)が生じていない地質調査データとして揃っているか、また、バラツキが認められた場合はどの程度か
③地質調査の工法等に起因する地質調査データの質(例えば、通常工法ボーリングと高品質ボーリングの違い)を加味しているか
④地質調査データはモデルの使用目的や要求性能に対応した信頼性を有することができるか(許容できる範囲内のバラツキに収まるか等)
⑤地質調査データに信頼性を有することができない場合は、地質調査データ自体の見直し、または追加の地質調査を検討する必要がある。
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