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6. モデルの引継ぎ

6.3 データ交換標準

Point.3 BIM/CIMモデルのデータ交換標準について知る

3次元地質・地盤モデルのデータ交換標準は現時点では定められていないため、その納品形式はオリジナルファイルとされています。構造物の成果品は、納品ファイル形式としてデータ交換標準のJ-LandXMLやIFCの使用が推奨されています。将来的に3次元地盤モデルの交換標準も構造物と同様な形式にするべく国際的な検討が進められています。

表6.3-1 各BIM/CIMモデルの納品ファイル形式(引用:9)

tb060301.png

■J-LandXML
LandXMLは土地造成、土木工事、測量のデータ交換のためのオープンなフォーマットです。米国にて官民から成るコンソーシアムLandXML.orgにより、2000年に開発運営が開始されました。
 国内事業に適用するため、国土交通省国土技術政策総合研究所が、「LandXML1.2に準じた3次元設計データ交換標準(案)」(引用:10)(以下、J-LandXMLという)を策定しています。 
J-LandXMLでは、以下のような利活用の実現を目指している。

 

 ①設計、工事の電子納品成果としての利活用
 ②情報化施工や3次元CADへの利活用
 ③国際標準への反映のための基礎資料

 

■IFC
IFC(Industry Foundation Classes)はbuildingSMART International(以下bSI)が策定した3次元モデルデータ交換標準です。2013年にはISO 16739:2013として、建築物の国際交換標準として承認されています。現在は、土木建設分野を対象にした検討も進められています。
 平成29年度からのCIM活用業務及びCIM活用工事では、構造物モデルのデータ交換形式として、オリジナルファイルに加えてIFCを採用しています。当面、土木構造物としてのクラス定義や3次元モデルに直接付与する属性情報を含むデータ交換は行えないため、属性情報は外部参照の扱いとしています。
 上記範囲で、本書及び「BIM/CIM活用ガイドライン(案)」(引用:6)に準じてIFCを運用するための仕様「土木モデルビュー定義」の策定、ソフトウェアメーカ各社の対応が進められています。今後、BIM/CIMでは、データの長期再現性や政府調達(WTO・TBT協定)を踏まえ、現時点でデータ交換可能な範囲で国際標準を採用していくとされています。

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